長野県安曇野市社会福祉協議会議会
更新日 平成29年3月1日
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調査概要
現地到着後、直ちに会議室において事務局長による説明と質疑応答が約2時間にわたって行われた。「あづみん」の導入のきっかけはバス路線の廃止である。地域の足を失われた住民は深刻な問題としてバスに替わる交通手段の確保を模索した。そして、平成18年7月に市民・官・学・産の連携による「安曇野地域における公共交通システム構築に関する検討会」を立ち上げ、調査・検討を開始。全地域住民意識調査をはじめ、ワークショップの実施等、調査・検討を重ねて平成19年9月より14台の乗合タクシーを中心とした新・公共交通システム「あづみん」の愛称で試行運行を開始し、現在に至っている。
机上研修終了後は「あづみん」に3ルートに分かれて乗車、車中で運転手さんの話や途中で乗り合わせた市民と会話したり、理解を深めた有意義な体験であった。
所見
「あづみん」は現在、市民の誰もが利用できる日常の足として定着している。その背景には、当初より「地域づくりの視点」から地域の住民のニーズをしっかり把握して交通体系を構築したところに成功の要因がある。デマンド交通システムの利点である「ドア・ツー・ドア」により、地域の住民の利便性は従来のバス路線に比べて格段に向上し、これにより高齢者の運転免許返納者の増加によって事故は減少、CO2削減の効果が上がっている。
また、「あづみん」は単に交通不便地域の解消や交通弱者対策に留まらず、人や文化の地域間交流、商業振興など地域経済活性化の一翼も担っていることに着目した。
町の公共交通や福祉バスの利便性向上を図るとき、「地域づくりの視点」でとらえることが重要であると認識し、今後は町とともにこの経験を活かし、住民の期待に応える努力を惜しまぬことが大切と考える。


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